宅建士ライターの自宅リノベの話〜業者編②〜
リノベ工事によって見えない箇所に何か不具合が起きてしまったら、下階の住民にも迷惑がかかってしまうし、ましてや損害賠償にまで発展してしまったらどうしよう・・・と、工事の間中、施主は張り付いて見ることができないため、この工事がそもそも相応の工事なのかどうかも分かりません。
しかも、昨今話題にもなっているように様々な業界で、見積り費用を上乗せし雑な工事をするという事例も良く目にするため、リノベという高額な費用をかけるからにはトラブルは絶対に防ぎたいものですよね。
前回の記事でもお伝えしたように、リノベやリフォームを手がけている業者は非常に多く、実際我が家の自宅周辺にも何社もありました。
数の多い業者の中から、自分の理想とする住まいを実現できる業者を選定するにはそれなりの選定方法と自分なりの条件を絞り出すことが必要だと考えます。
リノベする方の全てに共通する訳ではないと思いますが、もしリノベ業者をどう選定するのがベストなのか迷子になられている方にぜひ読んで欲しい記事になります。
目次
STEP1:自宅のある市町村と近隣も含めて全て業者を抽出

まずは良し悪しを検討する前にリノベを手がけている業者を抽出します。
得意な方はリスト化しても良いですし、苦手な方はその業者のホームページをお気に入りしましょう。
もしくは手書きで業者名を書き記すのもありです。
これはご自身の得意な方法でとにかく抽出することが必要です。
上記の抽出条件は、「ご自宅のある市町村と近隣市町村のみ」です。しかし、気になる業者があれば追加しても全く問題ありません。
とにかく抽出することに力を注ぎましょう。
リノベやリフォームはご自身が思っている程打ち合わせ回数が多くあります。フルリノベともなると想像以上の打ち合わせ回数でしょう。
打ち合わせ場所はリノベ会社であることも多いため、何度も足を運ぶことに煩わしさを感じてしまうとワクワクするリノベにも関わらず、逆の心境にもなりかねません。
そこで、まず第1ステップとして業者の良し悪しは考えず上記の条件だけで抽出してみましょう。
※地域によってはリノベ業者の開業数が少ない地域もあるため、その場合はご自身が打ち合わせに行ける地域まで伸ばしてみましょう。
STEP2:10社まで絞り込み
業者を抽出したら、次は絞り込みをしていきます。絞り込みの条件は正直なところ「人それぞれの条件」が備わってくるため、一概に条件を揃える必要はないと考えています。
ただ、私自身が絞った方法をSTEP2では紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。
- 公式サイトの有無
- 施工事例が掲載されているか
- 実際に問い合わせてみてから3日以内に連絡があるか
- 担当者の対応
- 諸条件を伝えた上での概算見積り
公式サイトの有無
どの企業でも公式サイトを保有しているのがもはや当たり前の時代になり、どんな会社でどんな実績があるのか、またリノベ事業に長けている会社なのかがおおよそ把握できるのが公式サイトになります。
この段階での業者の絞り込みは多ければ多い程絞っていかなければ最終的に選定できないため、サイト情報である程度絞り込んでいきます。
施工事例が掲載されているか
自分がイメージしているリノベーションを実現できそうな業者なのかは施工事例を参考にすると非常に分かりやすいです。
床1つにしても無垢材の使用を勧める業者もあれば、床はフロアタイルでも充分という業者もあります。
床材1つで内装の仕上がりもだいぶ変わるため、全体的なイメージを想像したときに、そのイメージを作り上げてくれる業者を選定するべきでしょう。
実際に問い合わせてみてから3日以内に連絡があるか
公式サイトの有無や施工事例を元に業者の絞り込みをしていくと、私の場合15社程度まで選定することができました。
この段階で実際に問い合わせフォームを利用し連絡をしてみると、意外にも全く返信がこない業者が何社かありました。
どんなに素敵なリノベ実績のある企業でもレスポンスが遅いことは、取引をすることに不安を抱くだろうと思っていたため、3日以内に返信のない業者はご縁がなかったと思うことにしました。
担当者の対応
問い合わせをすると担当者からメールか直接連絡がくることがほとんどです。
私の場合、メールでも電話でも初回のコンタクトで6割程度私たち家族と波長が合う方かどうかが把握できました。
あまりにも私たちの要望を無視する担当者は初回のコンタクトでお断りすることもありましたが、直接自宅へ来て頂き、要望をより詳細に伝えたり、構造等を把握しもらうなどの行動を経た上で、最終的に5社まで絞り込みをすることができました。
担当者は顧客と最初から最後までお付き合いをする方であり、現場監督や各種専門業者(外部委託業者)などとの調整を担う方でもあります。
長い付き合いの中で、様々な方々と取りまとめをしなければならないため、顧客との波長は非常に大切になると考えました。
諸条件を伝えた上での概算見積り
さらにここから絞り込みをするためには、詳細を伝えた上で提案された見積りと、その説明が納得するものになるかどうかで1社に絞り込もうと考えました。
中には私たちの要望を完全に無視し、おすすめの仕様やデザインを使った上で提案された見積り額も予算オーバーだった業者もあります。
5社まで絞り込むにもかなりの労力を使いましたが、とはいえどの業者もまだまだ私たちとは付き合いも短い仲です。
全ての意向を汲んだり、どんなテイストが好みなのかは正直探り状態という関係だとも理解できますが、やはり予算オーバーだけはどうしても譲れませんでした。
そんな中で、テイストや予算、見積りの内容も全て質問させて頂き、丁寧に対応してもらえた業者が1社あり、最終的にその1社に依頼する運びとなりました。
まとめ

私自身の業者選定方法をお伝えしたコラムになりましたが、正直なところ、どこを見て、どこを重視するのかは、本当に人それぞれであると考えます。
とにかく予算を抑えることが第1条件なのであれば、コストを抑えることができる業者を選ぶでしょうし、デザイン重視であれば設計事務所などに依頼することでどこにもないあなただけの空間を手に入れることができます。
その譲れない条件を最終的に実現してくれる業者を選ぶために、まずはリノベ業者を抽出し段階的に絞り込んでいくことが必要でしょう。