円安・物価高上昇|持ち家を購入するべきなのか

多くの方は今の円安・物価高において家計に圧迫を感じているはずです。
日々の生活必需品が軒並み値上がりするニュースが後を立たず、肝心な給与は水準が上がらないという、一部では負の円安と言われている結果が円安・物価高の現状とも考えられるでしょう。
私たちは、今ある生活を基本ベースに考え、今買うべきなのか待つべきなのかを考えます。
この判断は、毎日の買い物から、大きな買い物、すなわち、車や住まいまで範囲は広く渡ります。
物価の上昇は日本だけなのでしょうか。
世界に目を向けたときに、日本ならではの考え方や個人の消費率がさらに分かるようになります。
また、この景気で不安視されているのが住宅ローンの金利上昇という方も多いのではないでしょうか。
そこで、本記事では、現在の円安や物価高の経済状況を含めた、今持ち家を購入するべき理由を解説していきます。
また、この記事は日々お客様と接している不動産会社のスタッフが記述しているコラムのため、住宅購入を検討しているお客様に分かりやすい言葉を選んでいます。
ぜひ参考になる記事ですので、最後まで熟読することをおすすめします。
日本だけではない物価上昇
10月20日、1ドル150円突入というニュースが流れたのは、誰もが驚きつつも徐々に150円が間近になってきたことから、やっぱりかというある種の予測もしていたのではないでしょうか。
円安は、「円の価値が低くなること」を表します。
上記の1ドル=150円を基に考えると、1ドルを日本円に変えるには150円なければ1ドルに満たないという解釈になります。
海外から物を輸入すると、円の価値が低い円安では輸入品の仕入れ値が高くなるため、国内での物価も高くなるのです。
今日本国内は上記のような物価高の現象が起こっています。
では世界に目を向けた時に、物価高はどの位上がっているのでしょうか。
例えば、超インフレと言われているアメリカを例にすると分かりやすいです。
世界的に展開しているハンバーガーチェーンは、日本で410円(税込)の所、アメリカでは930円、牛乳は700円、レタス1玉で900円と日本とは次元の異なる物価上昇となっているのです。
国民生活も日本とは差があり、日本は物価が上がっているが給与テーブルが変わらないため、国民の節約意識が高くあります。
一方、アメリカは給与水準が底上げされたため、物価が上昇しても個人消費率が依然として高い水準を保っているのです。
住宅事情
これだけ物価事情の差がありますが、住宅においても同様の差が生まれています。
ある民放放送を拝見し、筆者自身もその差に衝撃が走ったのでここで紹介しましょう。
ここでは売買価格ではなく、賃貸の月の家賃を比較していきます。
1R(おおよそ8帖〜10帖程度と推測)にミニキッチンとバスルームが付いており、玄関扉を開けると、すぐに部屋になっているタイプの洋室です。
構造などの説明はありませんでしたが、築年数もある程度経過しているように見えました。
日本でも地域によって賃料に差が生じますが、1Rでは都心部でも月額8万円〜10万円程度になります。
紹介された物件は家賃48万円/月という次元の違った金額で、アメリカの不動産価格の上昇を物語っている内容でした。
コロナ初期はかつてない過去最低価格まで転落したアメリカの不動産価格ですが、今は見ての通り上昇しており、上記の価格でも人気エリアであれば2〜3日程度で契約が決まるそうです。
金融緩和政策が打ち切りとなったアメリカは、現在金利が上昇しているため、住宅ローンを組む必要のある購入者層は今は時期でないと判断している結果から、賃貸層が増えています。
このことも相まって、賃貸料金も軒並み値上げされているという結果をもたらしています。
金利上昇の今後の動向
物価上昇と海外の住宅事情の変化が分かったところで、日本に戻ってみましょう。
住宅購入時は多くの人が住宅ローンを利用することもあり、金利上昇は購入予定者にとって足踏みをしてしまう要因にも繋がります。
2022年11月の金利変動は、10年固定金利が0.2%上昇した金融機関もありましたが、多くは0.1%前後に止まった状況です。
変動金利はほぼ横ばい、固定金利が上昇してはいるものの、引き続き低金利水準を保っています。
続いて、不動産市場を見てみましょう。
2022年9月の首都圏の新築マンションと中古マンションの市場動向の結果によると、新築マンションは1戸あたりの平均価格が6,653万円、中古マンションは70㎡換算で4,777万円と上昇を続けています。
参考:不動産経済研究所 首都圏 新築分譲マンション市場動向 9月
参考:株式会社東京カンテイ
新築マンションは2021年9月(1戸あたりの平均価格6,584万円)と比較すると1.0%、中古マンションに至っては17ヶ月連続上昇し続けています。
物価も軒並み上がり続けており、円安状況から現金を手元に置くことで、円の価値が下がることは冒頭の説明で解説しました。
預貯金や保険なども同様の考え方になります。
不動産は平均価格を見ても分かるように、価格が上昇し続けているため、不動産を所持していることが強い資産という結論に繋がります。
住宅ローンの種類によって、のちに返済額が負担になるかが分かれますが、固定金利上昇の動向から考えると、変動金利も上昇するのではとの見方もあります。
このことから、不動産購入は現金購入か、支払い金額が変動しない固定金利での資金調達を考えるのが安全策と言えるでしょう。
中古物件の在庫状況
首都圏の中古マンションの在庫状況は2021年9月は48,379件(既存の在庫数+新規登録件数)、2022年9月度は54,786件となり在庫数は前年同月と比較すると上昇しています。
成約価格は4,421万円と前年同月期と比べると1.1%上昇、一方、成約件数は2,990件と前年同月期から5.9%減という結果となりました。
中古マンションの市場価格が上昇しているため、単価も比例するように上向きになっていることが分かります。
参考:東日本不動産流通機構 サマリーレポート 2022年9月
新築マンションはどうでしょうか。
中古マンションと比較すると、新築マンションの販売戸数は前年同月期と比べると減少しています。
2022年上半期、東京23区の新築マンションは販売価格が上昇し続け7000万円を超える結果となりバブル並とも言われていましたが、このような背景には投資家が購入することで販売価格に影響が出たものと考えられています。
投資家たちの購入が一旦落ち着き、本来住むために購入するという実需層が計画的に住むためのマンションを探しているのが現在の状況を作っていることも理由の1つになるでしょう。
また、新築マンションを建築するには、ある程度の土地の広さが必要になるため、必ずしも実需層が求めるエリアに新築マンションが建つとも言えません。
実需層は実際に生活をするエリアでマンションを探すため、新築以外に中古マンションも視野を広げていることも考えられます。
今、不動産は買い時なのか?
中古マンションの価格上昇、金利上昇の見込み、物価高、円安と続くと、それまで購入に向けて計画をしてきたにも関わらず、不動産は大きな買い物になるため、二の足を踏んでしまうことも理解できます。
しかし、こう考えてみてはいかがでしょう。
マンション購入にあたって住宅ローンの利用は不可欠なため、金利上昇の動きは今後の返済額の不安要素になります。
金利は低水準を継続している変動金利の方が得ではないかとの見方をしてしまいがちですが、固定金利上昇が現実となった今、資金調達を変動金利で選んでしまうと利払い負担が増加しメリットが得られません。
ここは、支払い額が変わらない固定金利で借りることで住宅ローンの不安要素は解決するのではないでしょうか。
また、中古マンション価格の上昇は今後も動向を見ていく必要がありますが、資産価値という観点から見ると、不動産を所有している方が有利に働くと考えることもできます。
爆発的に価格が高騰しているわけではないため、住宅ローンの返済額なども含め考えていくべきでしょう。
支払いシミュレーション事例
仮に固定金利10年で元利均等返済に設定した場合のシミュレーションをしてみましょう。
※金融機関によって金利が異なるため、全てのお客様に下記返済プランが当てはまるわけではありません。
より詳しいシミュレーションはご利用になる金融機関サイトをご利用ください。
地域:市川市 種別:中古マンション 購入価格:1200万円(全額借り入れ)
借り入れ金額 | 1200万円 |
金利タイプ | 固定金利10年※金利の数字は省略致します |
返済期間 | 35年 |
返済方法 | 元利均等返済 |
ボーナス払い | なし |
シミュレーション結果 | 毎月37,214円 |
このシミュレーションは今の金利を入れており、さらに金融機関やローンの種類によって毎月の返済額から返済総額に変動が生じます。
実際にスタッフが購入し売却をした物件を事例に挙げておりますが、購入後500万円をかけリノベーションをし、売却時は2000万円で成約に至った事例です。
売却時期にもよりますが、資産価値の落ちづらい物件を購入し、価値を下げないようリノベーションをすることで購入時よりも売却価格が上昇し、運用に成功した事例になります。
今は、価格高騰や金利上昇と1つのことに焦点を充てて考えると、マイナスと捉えがちですが、上記の事例のように返済額に無理のない範囲や、今後の中古物件の価格の動向などを把握し、不動産会社のアドバイスも受けながら良い時期に購入をするべきなのかもしれません。
まとめ

今買うべきか待つべきかと、賛否両論の記事を見かけます。
金利や不動産価格を見ると、今後も予測しづらい状況が続くと思われますが、上昇し続けることを念頭に置くと今が買い時と考えることもできます。
一方、住宅購入は、様々なライフイベントと密接に関連しており、そのきっかけが住宅購入の理由にも繋がります。
本当に購入するべきかどうかを迷っている間にも経済状況や不動産市場に変化が生じる可能性もあるため、不動産会社を含め専門知識のあるプロに一度相談に行ってみてはいかがでしょうか。
浦安、市川、行徳エリアのリノベーション物件を扱っている株式会社BRホームズでは、お客様の疑問に対して最善の提案をし、住宅購入に関するあらゆるお手伝いをしております。
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